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三大疾病保険は入るべきか?いらないか?必要な人・不要な人の判断基準を徹底解説
難易度:
執筆者:
公開:
2025.07.28
更新:
2026.05.08
「三大疾病保険は入るべき」「いや、いらない」と真逆の情報があふれる中で、自分はどう判断すべきか悩んでいませんか。本記事では、公的保障や既に入っている保険、貯蓄・家族構成といった前提を整理しつつ、三大疾病保険の役割や医療保険・がん保険との違い、必要な人/優先度が低い人の条件、商品選びの着眼点を解説し、ご自身の家計にとって本当に加入すべきかを冷静に見極めるための視点を提供します。
目次
三大疾病保険は「条件付きで検討すべき保険」
三大疾病保険は、日本人の死亡原因の上位を占めるがん・心疾患・脳血管疾患に備えられる心強い商品ですが、「誰にとっても必須の保険」ではありません。
まず優先すべきは、遺された家族の生活そのものを守る死亡保険(生命保険)と、入院・手術など幅広い病気をカバーする医療保険です。そのうえで、公的医療保険や既契約の保険・貯蓄ではカバーしきれない部分を補う「オプション」として検討するのが基本スタンスになります。
公的医療保険には自己負担を一定額に抑える高額療養費制度があり、会社員であれば傷病手当金によって収入の約3分の2が最長1年6か月を受け取れます。公的医療保険制度と預貯金で医療費に備えられている場合、三大疾病保険は不要といえるでしょう。
- 三大疾病保険が担う主な役割は、「高額療養費制度ではカバーしきれない自己負担分や、働けなくなった場合の収入減少に備えるための一時金を用意すること」です。この役割が自分の家計にとって本当に必要かどうかを、既存の保険と貯蓄、公的保障のバランスを踏まえて判断していくことが重要です。
三大疾病保険とは?基本を理解しよう
三大疾病保険は、日本人の主要な死因である「がん」「心疾患」「脳血管疾患」に対して、一時金でまとまった保障を提供する保険です。厚生労働省の『令和6年人口動態統計』によれば、がんによる死亡は全体の23.9%、心疾患は14.1%、脳血管疾患は6.4%を占めており、これら三大疾病をあわせると全死亡の44.4%に達します。
三大疾病の定義
三大疾病の定義は、「がん(悪性新生物)」「心疾患」「脳血管疾患」の3つの疾病です。
ただし、保険会社により若干異なります。がんの場合は上皮内新生物を含むか含まないか、心疾患の場合は急性心筋梗塞のみか全ての心疾患が対象か、脳血管疾患の場合は脳卒中のみか全ての脳血管疾患が対象かによって保障範囲が変わってきます。
三大疾病保険の仕組み
一般的な医療保険は、入院や手術に対して日額給付を行う仕組みですが、三大疾病保険では、保険会社が定める所定の状態に該当した場合に、一時金としてまとまった金額を受け取れます。この一時金は、医療費の自己負担分だけでなく、高額療養費制度ではカバーできない差額ベッド代や先進医療の技術料、さらには収入の減少への備えとしても活用可能です。
主契約としての三大疾病保険
主契約として加入する三大疾病保険は、三大疾病の保障に特化した単体の保険商品です。保険期間は終身型と定期型があり、終身型の解約時には解約返戻金があるのが一般的です。
また、商品によっては死亡保障も兼ね備えており、三大疾病にならなくても死亡または高度障害状態になったときに保険金を受け取れます。ただし、保険金の支払いはいずれか1回限りとなることが多いため注意が必要です。
特約としての三大疾病保障特約
医療保険や生命保険の特約として三大疾病保障を付加することも可能です。この場合、主契約の保障に加えて三大疾病時の一時金を受け取ることができます。
医療保険や死亡保険には保険料の払込みが免除される特約がつけられることもあり、大きな病気になったときにお金の心配をせずに保障を継続できます。
保険金の支払われ方
三大疾病保険の保険金は一時金として支払われるのが一般的です。設定できる一時金の金額は100万円、500万円、1,000万円など保険会社によって異なります。給付金の受け取り回数についても、1回のみ、複数回、条件を満たせば無制限など、保険会社や保険商品によってさまざまです。
- 支払条件は病気によって異なり、がんの場合は診断確定された段階で保険金を受取れることが多いものの、急性心筋梗塞や脳卒中の場合、診断されただけでは保険金を受取れないことが一般的です。多くの場合、60日以上の所定の状態が続くことや、入院・手術を受けることが条件となります。
三大疾病保険に入るべきか迷ったときの3ステップ
三大疾病保険に入るべきか、悩んでしまうことがあるかもしれません。以下のステップに沿って、必要性を判断してみてください。
Step1:公的保障・すでに入っている保険を棚卸しする
最初のステップは、「そもそもどこまで既にカバーできているのか」を把握することです。具体的には、次のような項目を一覧にしてみましょう。
確認事項
- 加入している公的医療保険の種類と給付内容(会社員なら健康保険、自営業なら国民健康保険など)
- 高額療養費制度により、自己負担額の上限がどれくらいになるか
- 加入している民間保険
これらを整理すると、「医療費そのものは公的医療保険+医療保険でかなり抑えられそうか」「収入減リスクに対する備えが薄く、三大疾病保険の一時金があると安心か」といったギャップが見えてきます。
すでにがん保険や三大疾病特約付きの団信で十分カバーされている場合は、専用の三大疾病保険の必要性は相対的に下がります。
Step2:貯蓄と固定支出(住宅ローン・教育費)を確認する
次に、「万一のときに家計がどこまで耐えられるか」を、貯蓄と固定支出の観点から確認します。具体的には、次のような点をチェックします。
確認事項
- 現在の金融資産(預貯金・投資信託など)は、生活費の何か月分・何年分か
- 毎月の固定支出(住宅ローン、家賃、教育費、保険料、車のローンなど)の総額
- 働けなくなった場合、公的保障(傷病手当金など)やパートナーの収入でどの程度まかなえるか
生活費2〜3年分程度の金融資産があり、教育資金や老後資金を取り崩しても家計に大きな支障が出ない場合は、三大疾病保険の優先度は下がります。
Step3:家族構成・働き方から必要性を判定する
最後に、「誰の生活をどこまで守りたいか」という観点から、家族構成と働き方を踏まえて三大疾病保険の優先度を整理します。
自営業・フリーランスなど、病気で働けなくなると収入がゼロになりやすい人や、小さな子どもがいて住宅ローンや教育費の負担が重い家庭では、三大疾病保険の必要性が高くなります。
一方で、独身・子どもなしで扶養すべき家族がいない人や、夫婦共働きでどちらかが働けなくなっても一定の生活水準を維持しやすい世帯は、ほとんどの場合で不要でしょう。
三大疾病保険に入るメリット
三大疾病保険の必要性について迷う方も多いでしょう。しかし、日本人の死因や医療費の実態を知ると、その重要性が見えてきます。ここでは厚生労働省の公式データに基づき、三大疾病保険に入るメリットを解説します。
日本人の主な死因に備えられる
厚生労働省の「令和6年(2024)人口動態統計月報年計(概数)の概況」によれば、日本人の主な死因はがん、心疾患(高血圧性を除く)、老衰、脳血管疾患等となっており、日本人の死因の半数近くが三大疾病によるものです。
| 順位 | 死因(厚生労働省統計表記載の分類) | 死亡数 | 全死亡者に占める割合 | 死亡率(人口10万対) |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 悪性新生物<腫瘍>(がん) | 384,099人 | 23.9% | 319.3 |
| 2 | 心疾患(高血圧性を除く) | 226,277人 | 14.1% | 188.1 |
| 3 | 老衰 | 206,882人 | 12.9% | 172.0 |
| 4 | 脳血管疾患 | 102,808人 | 6.4% | 85.5 |
生涯を通してがんと診断される確率は男性62%(2人に1人)、女性49%(2人に1人)となっており、三大疾病は誰にでも起こりうるリスクといえます。
保険適用外の高額な治療費へ備えられる
高額療養費制度により、ひと月の医療費の自己負担は上限額が定められていますが、差額ベッド代や先進医療の技術料などは制度の対象外です。これらの費用は全額自己負担となるため、三大疾病保険の一時金で備えることができます。
治療の選択肢を広げるためにも三大疾病保険は有効な手段といえるでしょう。
長期入院による収入減をカバーできる
厚生労働省の「令和5年(2023)患者調査の概況」によると、三大疾病による入院時の平均在院日数は以下のとおりでした。
- がん:14.4日
- 心疾患(高血圧性を除く)が18.3日
- 脳血管疾患:68.9日
特に脳血管疾患は、急性期治療後に回復期リハビリテーション病棟へ転院するケースも多く、入院期間が2か月超に及ぶことが珍しくありません。
後遺症によっては復職までさらに時間を要し、要介護認定に至る可能性もあるため、収入減少の影響は最も大きくなりやすい疾患です。
一方でがんは入院日数こそ短いものの、これは近年の医療の進歩により、抗がん剤治療や放射線治療の多くが外来通院で行われるようになった結果です。
入院日数だけでは経済的負担を測れず、数か月〜数年単位の通院治療や副作用による就労制限を見込む必要があります。心疾患も、急性期入院は短くとも、退院後の服薬管理・心臓リハビリ・再発リスク管理が長期にわたる点に注意が必要です。
入院後に治療が長期化する事態に備えられる
三大疾病は、いずれも長期にわたる通院を余儀なくされるパターンが少なくありません。
がんについても、入院日数は短くても退院後に抗がん剤治療で長期に亘って通院治療を行う傾向があります。三大疾病保険に加入すれば、これらの長期治療による経済的負担を一時金でサポートできます。
三大疾病保険を選ぶ際のポイント
三大疾病保険は保険会社によって保障範囲や支払条件が大きく異なるため、慎重な比較検討が欠かせません。同じ「三大疾病保険」という名称でも、実際の保障内容には大きな差があります。失敗しない保険選びのために、確認すべき重要なポイントを整理しました。
保障範囲を確認する
保険会社によって三大疾病の定義が異なるため、保障範囲を必ず確認しましょう。
三大疾病を「がん・心疾患・脳血管疾患」と定めている場合と、「がん・急性心筋梗塞・脳卒中」と定めている場合では、支払対象になる病気の種類に違いがあるため、より幅広い保障を求める場合は前者を選ぶことをおすすめします。
また、がんについては上皮内新生物(上皮内がん)が含まれるかどうかも重要なポイントです。上皮内がんも保障対象に含まれる商品を選ぶことで、より安心できる保障となります。
支払条件を確認する
心疾患や脳血管疾患の場合、入院を1日でもすれば支払対象になる保険商品と、入院が20日以上継続していることが条件になる保険商品があります。支払条件が緩やかな商品ほど保険料は高くなる傾向がありますが、実際に給付を受けやすくなります。
がんは診断だけが条件なのに対し、急性心筋梗塞と脳卒中は60日以上所定の状態が続くことが条件という厳しいものになっていますので、条件を事前に必ず確認することが重要です。
なお、受け取った保険金の課税関係については、以下のFAQで詳しく解説しています。
保険料を比較する
同じ保障内容でも保険会社によって保険料は異なります。終身払いと有期払い、保険期間の違いなども含めて複数の商品を比較検討しましょう。また、解約返戻金の有無や金額も保険料に影響するため、総合的に判断することが大切です。
特約の必要性を検討する
先進医療特約や保険料払込免除特約など、主契約に付加できる特約の必要性も検討しましょう。特に先進医療特約は、高額な先進医療費に備えることができる重要な特約です。ただし、すでに他の保険で同様の特約に加入している場合は重複に注意が必要です。
三大疾病保険に加入する必要性が高い人
三大疾病保険への加入は、すべての人に必要というわけではありません。しかし、特定の条件に当てはまる人にとっては、有効な備えとなります。ここでは、三大疾病保険の加入を優先的に検討すべき人の特徴を、具体的なケースとともに解説します。
家族の経済的責任が重い人
小さなお子さまがいる家庭や、配偶者が専業主婦(主夫)の世帯など、大黒柱としての経済的責任が重い人は三大疾病保険の必要性が高くなります。万が一の病気により働けなくなった場合の収入減少を一時金でカバーできるためです。
住宅ローンや教育費などの固定的な支出がある世帯では、収入減少の影響がより深刻になります。三大疾病保険により、これらの支出を継続できる経済的基盤を確保できます。
傷病手当金がない自営業・フリーランスの人
会社員には傷病手当金という公的保障がありますが、自営業やフリーランスの人にはこの制度がありません。そのため、病気により働けなくなった場合の収入保障がより重要になります。
三大疾病保険の一時金により、治療期間中の生活費や事業継続のための資金を確保できます。
会社員の方でも、医療保険や三大疾病保険が不要とは限りません。詳しくは、以下の記事で詳しく解説しています。
三大疾病の家族歴がある人
がんや心疾患、脳血管疾患の家族歴がある人は、これらの疾病にかかるリスクが一般的に高いとされています。遺伝的要因や生活習慣の類似性により、同様の疾病にかかる可能性があるためです。
早期からの備えにより、万が一の際にも安心して治療に専念できる環境を整えることができます。また、定期的な検診受診のきっかけにもなります。
貯蓄が少なく医療費の準備が不十分な人
十分な貯蓄がない場合、突然の医療費負担が家計を圧迫する可能性があります。
高額療養費制度により自己負担限度額は設定されていますが、差額ベッド代や先進医療費は全額自己負担となるため、一定の資金準備が必要です。三大疾病保険により、貯蓄を補完する形で医療費に備えられます。
医療費の負担を軽減できる制度に「医療費控除」があります。詳細は以下の記事で解説しているため、参考にしてみてください。
現在の医療保険では保障が不十分な人
現在加入している医療保険の保障内容が限定的な場合や、日額給付のみで一時金保障がない場合は、三大疾病保険で保障を充実させることができます。特に古い医療保険では三大疾病への保障が十分でない場合があるため、確認が必要です。
また、医療保険の給付日数に限度がある場合、長期入院となりやすい脳血管疾患などでは保障が不足する可能性があります。三大疾病保険の一時金により、これらの不足分を補うことができます。
生命保険の種類は、以下の記事でまとめています。あわせて参考にしてみてください。
三大疾病保険が「いらない」「入らなくてもよい」人
三大疾病保険は必須の保険ではなく、本当に必要な方は限られています。以下で、必要性が低い人・入らなくてもよいケースを具体的にみていきましょう。
独身で扶養家族がいない・実家暮らしで固定支出が小さい人
独身で扶養家族がおらず、実家暮らしなどで住居費や生活費の固定支出が小さいケースでは、三大疾病によって一時的に働けなくなっても、「誰かの生活が立ち行かなくなる」リスクは相対的に低くなります。
もちろん、ご自身の治療・生活のための備えは必要ですが、死亡保障や高額な一時金を伴う三大疾病保険よりも貯蓄が優先です。生活防衛資金が貯まるまで、一時的に医療保険で備えたほうが、費用対効果が高い場合も少なくありません。
生活防衛資金が十分で「治療費+収入減」を貯蓄で賄える人
金融資産が生活費の2〜3年分以上あり、かつ住宅ローンや教育費などの大きな固定負担がない場合、三大疾病に罹患しても公的医療保険+貯蓄で相応の期間を乗り切れる可能性が高くなります。
例えば、高額療養費制度で医療費の自己負担上限が抑えられ、会社員であれば傷病手当金で収入の一部が補われる前提で、貯蓄から生活費の不足分を補えるのであれば、「高額な保険料を払ってまで三大疾病保険を追加する必然性は低い」と判断することも合理的です。
- その場合は、むしろ今後の資産形成を優先し、NISAやiDeCoなどの制度を活用しながら長期の資産運用に回した方が、トータルの家計にはプラスになりやすいでしょう。
三大疾病保険のよくある失敗パターン
三大疾病保険への加入後に「こんなはずではなかった」と後悔する人も少なくありません。多くの場合、保険の仕組みや条件を十分に理解せずに加入したことが原因です。同じ失敗を避けるために、よくある失敗パターンとその対策を事前に把握しておきましょう。
支払条件を誤解している
発病後すぐに給付金を受け取れないこともある点には注意し、保険会社の所定の条件は事前に確認をしておきましょう。特に心疾患や脳血管疾患では、通院での投薬治療では給付金が支払われないケースが多いことを理解しておく必要があります。
また、がんについても一般的に90日間もしくは3か月間の免責期間があり、この期間中にがんと診断されても、給付金を受取ることはできません。加入時期は慎重に検討しましょう。
保険料が負担になってしまう
保障を充実させようとして高額な保険料を設定すると、継続的な支払いが困難になる可能性があります。家計に占める保険料の適正割合を考慮し、無理のない範囲で加入することが大切です。
- 特に終身払いの場合は、将来の収入減少も考慮して保険料を設定する必要があります。定年退職後も払い続けることができる金額かどうかを検討しましょう。
なお、高額療養費制度について知っておけば、必要以上に保険料を支払う事態を防げるかもしれません。詳しくは、こちらの記事を参考にしてみてください。
特約に重複して加入している
すでに他の医療保険や特約で備えている場合は、三大疾病保険の必要性は低いと感じるでしょう。既存の保険で三大疾病保障があるにも関わらず、重複して加入することで保険料の無駄遣いになる可能性があります。
加入前には現在の保険契約を確認し、保障の重複がないかチェックすることが重要です。必要に応じて、既存の保険の見直しも検討しましょう。
三大疾病保険加入前のチェックリスト
三大疾病保険への加入を決める前に、必ず確認しておくべき項目があります。保険金額の設定や家計への影響など、後から変更が困難な要素もあるため、慎重な検討が必要です。ここでは、加入前に必ずチェックすべきポイントを紹介します。
必要保障を計算する
三大疾病にかかった場合の経済的負担を具体的に計算してみましょう。治療費、入院費、差額ベッド代、通院費、収入減少額などを合計し、必要な保障額を算出します。
高額療養費制度により、年収約370万円~約770万円の人の自己負担限度額は約8万7,430円程度となりますが、保険適用外の費用も考慮する必要があります。これらを総合的に判断して、適切な保険金額を設定しましょう。
家計に占める保険料が適正か計算する
一般的に、家計に占める保険料の割合は収入の10%以内が目安とされています。三大疾病保険だけでなく、生命保険や医療保険、損害保険なども含めた総保険料で判断することが重要です。
また、年齢や家族構成の変化に応じて保険料負担も変わるため、定期的な見直しを行うことをおすすめします。無理のない範囲で継続できる保険料設定が、長期的な安心につながります。
保険料は高額になりやすいものの、既往症がある方でも加入できる保険があります。詳しくは、こちらの記事でも解説しています。
三大疾病保険・医療保険・がん保険の違い
健康リスクに備えられる商品として、三大疾病保険の他にも医療保険やがん保険があります。それぞれの主な違いを整理しましょう。
| 項目 | 三大疾病保険 | 医療保険 | がん保険 |
|---|---|---|---|
| 保障対象 | がん・心疾患・脳血管疾患 | すべての病気・ケガ | がんのみ |
| 給付方法 | 一時金(まとまった金額) | 日額給付(入院1日あたり) | 一時金・日額給付の組み合わせ |
| 支払条件 | 診断確定時または所定の状態 | 入院・手術時 | がん診断確定時 |
| 保険料 | 中程度 | 比較的安い | 安い |
| 保障範囲 | 限定的(3つの疾病のみ) | 幅広い | 非常に限定的 |
| 死亡保障 | あり(商品による) | なし | なし(一般的) |
| 解約返戻金 | あり(終身タイプ) | 商品による | 商品による |
| 適している人 | ・がん以外の心疾患や脳血管疾患も含めて一つの保険で備えたい人 ・一時金により治療費以外の家計の負担もカバーしたい人 ・掛け捨てではない保険を希望する人 ・家族の経済的責任が重い人 | ・あらゆる病気・ケガに幅広く備えたい人 ・保険料を抑えつつ基本的な医療保障を確保したい人 ・入院や手術の際の日額保障を重視する人 ・初めて保険に加入する人 | ・がんに特化した手厚い保障を求める人 ・家族にがんの既往歴がある人 ・抗がん剤治療や放射線治療などの通院保障を重視する人 ・がんのリスクを特に心配している人 |
医療保険は入院や手術に対して日額での給付が中心となり、幅広い病気やケガをカバーします。一方、三大疾病保険は特定の3つの疾病に対して一時金での給付となります。
がん保険は三大疾病のうち「がん」のみに特化した保険です。がんの治療に対する保障に限定されている分、三大疾病保険に比べて保険料を抑えられるという特徴がありますが、心疾患や脳血管疾患には備えられません。
三大疾病保険は、がん以外の心疾患や脳血管疾患も含めて一つの保険で備えたい人に適しています。また、一時金により治療費以外の家計の負担もカバーできる点が大きなメリットです。
医療保険とがん保険に関しては、こちらの記事も参考にしてみてください。
この記事のまとめ
この記事では、三大疾病保険は「全員必須」ではなく、公的保障や既契約の保険、貯蓄・家族構成によって必要性が大きく変わること、医療保険・がん保険との役割の違い、加入が向く人や優先度が低い人の条件を整理しました。まずはご自身の保険内容と公的保障、生活防衛資金を棚卸しし、「どこまでカバーできていて、どこからが不足か」を確認してみてください。それでも判断に迷う場合は、投資のコンシェルジュの無料相談を活用し、家計全体のバランスを踏まえた最適な備え方を一緒に検討してみましょう。

金融系ライター
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,000記事以上の執筆実績あり。
関連する専門用語
三大疾病(しっぺい)
三大疾病(しっぺい)とは、一般的に「がん」「心疾患」「脳卒中」の3つの重い病気をまとめて指す言葉です。これらの病気は、発症すると長期の治療が必要になることが多く、医療費も高額になる可能性があります。特に生命保険や医療保険の中では、この三大疾病に対応した保障が設けられている商品が多く、一時金の支給や保険料の免除などの仕組みもあります。 資産運用の観点からも、病気による収入減や支出増をカバーするために、三大疾病に備えた保険を活用することは、生活の安定と将来設計のうえで重要な手段となります。
主契約
主契約とは、生命保険や医療保険などの保険商品において、基本となる保障内容を規定する中心的な契約部分を指します。投資型保険でも、まず主契約が土台となり、そのうえで必要に応じて追加保障やサービスを付加する「特約」を組み合わせる仕組みが一般的です。 主契約があることで保険としての骨格が成立し、保険料の算定や契約期間、解約返戻金の有無などの重要な条件が定められます。投資初心者の方にとっては、特約に目が行きがちですが、まず主契約が何を保障し、どのような運用や保障期間になっているかを理解することが、資産運用として保険を活用するうえでの第一歩となります。
一時金形式
保険金や退職金などを一括で受け取る方式。まとまった資金を一度に受け取ることができるため、住宅ローンの返済や子どもの教育資金など、大きな支出に充てやすいメリットがある。年金形式と比べて、総受取額は少なくなる場合が多いが、資金の即時活用や自己運用が可能。税制面では退職所得控除(退職金の場合)や相続税・贈与税の非課税枠(生命保険金の場合)などが関係し、状況によって有利な選択肢となりうる。インフレリスクや長生きリスクへの対応は自己責任となる点に注意が必要。
特約
特約とは、保険契約や金融契約、不動産契約などにおいて、基本契約に追加される特別な条件や取り決めのことを指します。これは標準的な契約内容とは別に、契約者の希望や状況に応じて付加されるもので、主契約の補足・強化・変更などを目的とします。 たとえば、生命保険では「災害特約」や「払込免除特約」などがあり、基本の保障に加えて追加の保障や条件変更を可能にします。特約は自由度が高い反面、内容や適用条件が複雑になることもあるため、契約時にはその内容を正確に理解しておくことが重要です。資産運用や保険設計においては、特約の有無によって将来のリスク対応力やコスト負担が大きく変わる可能性があるため、戦略的に選ぶべき要素のひとつです。
解約返戻金
解約返戻金とは、生命保険などの保険契約を途中で解約したときに、契約者が受け取ることができる払い戻し金のことをいいます。これは、これまでに支払ってきた保険料の一部が積み立てられていたものから、保険会社の手数料や運用実績などを差し引いた金額です。 契約からの経過年数が短いうちに解約すると、解約返戻金が少なかったり、まったく戻らなかったりすることもあるため、注意が必要です。一方で、長期間契約を続けた場合には、返戻金が支払った保険料を上回ることもあり、貯蓄性のある保険商品として活用されることもあります。資産運用やライフプランを考えるうえで、保険の解約によって現金化できる金額がいくらになるかを把握しておくことはとても大切です。
掛け捨て保険
掛け捨て保険とは、一定期間の保障を得ることに特化した保険で、保険期間が終わった後に保険料が戻ってこないタイプの保険です。代表的なものに、定期型の生命保険や医療保険があります。保障が必要な期間に絞って加入できるため、毎月の保険料を安く抑えられるのが大きな特徴です。貯蓄機能はないものの、万一に備えるコストパフォーマンスが高く、特に子育て世代や住宅ローン返済中など、一時的に大きな保障を必要とする方に適しています。「お金が戻らないから損」と感じる方もいますが、必要な時期に必要な保障を効率よく確保する手段として、多くの方に利用されています。







